2023年10月3日更新
執筆者 : 清野 剛|サイト運用支援
目次

誰しもWebからの問い合わせ——いわゆるコンバージョンを増やしたいと思うはずです。Webからの問い合わせを増やすことは、経営者でも事業者でも営業でも、全員が目指すインバウンド戦略のひとつです。
とはいえ、ただWebからの問い合わせを増やしたいなら広告を相当量投下すれば良いわけで、TVCMでも何でも体力の続く限り宣伝しまくれば増えると思います。それこそ有名な俳優を登用してあちこちのメディアに露出すれば問い合わせは増えるに違いありません。でも、こんなこと分かりきっている話ですよね。
それにもかかわらず、なぜ皆それをやらないのかーー答えは簡単、Webからの問い合わせを増やすためにかけられる投資を最低限に抑えたいに決まっているからです。

つまり、「最適な流入単価で流入数を最大化すること」「最適な獲得単価で獲得数を最大化すること」という2点で考えるべきであり、端的に言えば“流入数とCPC”、“獲得数とCPA”を追求しなければならないというわけです。Webからの新規問い合わせはこれに尽きるといっても過言ではありません。

CPCを最適化し、流入数を最大化するには

これからCPCを最適化し、流入数を最大化する方法をご説明します。ただし、前提として以下の要素を踏まえる必要があります。

  • コンバージョンしやすいのはサービスに関心のあるサイト流入者
  • サービスに関心のあるサイト流入者は流入前からサービスを知っているほど意識が高い
  • 流入前からサービスを知って意識を高く持ってもらうには事前の宣伝広告が必要

上記3点は普通にご理解いただけるのではないでしょうか。

一応説明しておきます。Webから問い合わせする人で、最もホット(意欲が高い)な人は、そもそも問い合わせをするつもりで流入してきた人です(当たり前💦)。少なくともサービスについては、どういった内容か既に知っている人でしょう。そういうホットな人はサービス利用を検討しながら流入しているので問い合わせ率(コンバージョン率)も非常に高いです。場合によっては、クチコミや何かしらの事前情報さえも自分で調べてから流入しているかもしれません。
そういう人たちに向けてサイト側としてできることは何でしょうか。クチコミを自分たちで演出することはできないので、ホットになるような対象者に事前情報を持ってもらうには最低でも何かしらの露出をするしかありません。そして、何かしらの露出には宣伝広告費や販促費が必要になります。宣伝広告というのは投資リスクが高く、スポットでも100万円以上はかけないと充分な効果や検証材料は得られないと思います。こういったことを踏まえて考えると、最初からコンバージョンしやすい人にサイト流入してもらったり、サイト流入前にコンバージョンしやすい人になってもらったりするには相応の投資(費用や工数)がかかるのです。

そうすると結局、現実的に行わなければならないのは、コンバージョンしにくい人のサイト流入を最大化させ、そのCPCを最適化していくことです。コンバージョンしにくい人がわざわざWebサイトに流入するのは何かしらのインセンティブ(ユーザーがサイト流入するメリットやモチベーション、流入したいと思える心理)があるからで、そのインセンティブを考えると、やはり王道は“有益な情報の提供”となるでしょう。何かしら情報を欲している、もしくは課題を抱えている人に対して“有益な情報の提供”をしてくれるWebサイトであればユーザーはサイトに流入してくれるはずです。

“有益な情報の提供”とは何か

前述しましたが、Webから問い合わせをしてもらうということは、サービス利用を検討してもらうことに繋がります。サービス利用を検討してもらうためには、それがユーザーの悩みを解決できるモノ(ソリューション)であると理解してもらう必要があります。したがって、ユーザーの悩みに共感しつつその悩みを解決できれば、サービスやその共感要素、解決要素が“有益な情報の提供”として機能するのです。

ユーザーの悩みから自社サービスの利用に至るなんて、ほど遠く感じるかもしれません。とても難しいことだと思うでしょう。しかし、この悩みに共感した“有益な情報の提供”に成功し、ユーザー体験を最適化すればサービス利用してもらえるのです。つまりコンバージョンが増えるのです。

悩みに共感するとは何か

よく言われるAISCEAS理論というものがあります。Attention(注意)、Interest(興味)、Search(検索)、Comparison(比較)、Examination(検討)、Action(行動)、Share(共有)です。この理論は一般的にマーケティング活用されるようになってから20年ほど経過していますが、いまだにマーケティング戦略場面で活用されている優秀なプロットです。とはいえ、様々に変容・カスタマイズされています(例:Searchが2番目に来る、ShareがSympathyに置き換えられる 等)。そして今回のご説明においては、ここのInterestをWorryやTrouble——いわゆる「悩み」に置き換えることができます。人は悩んだり、分からなかったりすると検索して調べるわけで、これを裏付けるようにどのジャンルや業界、場面においても数多くの悩み検索や情報欲求検索が行われています。

ですのでWebサイト側としては、数多くの悩み検索ワードや知りたい検索ワードに対して検索結果に表示されるようなWebページを作れば良いのです。この悩み検索ワードや知りたい検索ワードのことをGoogleは「Informational Query(情報収集型クエリ)」と呼び、SEO界隈では「Know Query(知りたいクエリ)」と呼んでいます。

まとめ:CPC最適化と流入数最大化

Informational Queryに対応するWebページを作り、流入者に対して有益なソリューションを提示してあげること。これが結果的に多くの流入数を稼ぎ、Webからの問い合わせを増やす第1ステップとなるのです。
そして、その(悩みとなる)最適なInformational Queryとは何かを探し出し、それに対応するページをサイト内に作ることがCPCの最適化と流入数の最大化を実現する方法です。

私たちコミュニケーションプロダクツ事業部は、このInformational Queryの発掘とそれに対応するライティングが非常に得意です。具体的にはWebサイト内にコラムページを設置し、検索上位になるような記事ページを作り、悩みを解決するソリューションまで提示します。そしてもちろん、そのソリューションとはWebからの問い合わせをしたくなるような心理に繋げる“有益な情報の提供”です。 まずは、ご担当されているサイトにはどういったInformational Queryで対応できるポテンシャルがあるか、私たちにご相談ください。そして、どういう事前準備や投資が必要かもご相談ください。私たちはそのご相談に対して無料でご回答・ご提案しています。まだ始まっていない段階で費用を頂戴することは致しません。始める際にはお見積りいたしますが、何を始めれば良いかが分かるまでは無料で対応していますので、安心してお問い合わせください。
 
キーワード案のご提出例
 
ちなみに現在、コミュニケーションプロダクツ事業部ではSEO事業に最注力しています。そのサービス力をより多くの人に知っていただくために、今ならサイト構造まで無料分析し、コラムページ以外でもどのページでどのキーワード施策ができるか、検証結果まで無料でご提供します。是非お気軽に私たちまでご連絡ください。


CPAを最適化し、獲得数を最大化するには

次に、“有益な情報の提供”を享受した人をどうコンバージョンに繋げるか、についてご説明します。これはクリエイティブやコンバージョンまでのシナリオ設計の話になります。“有益な情報の提供”を享受した人は、理解し納得して興味を持ち、次に行動したい内容を考えるようになるはずです。でも、そのままサイトから離脱されては冒頭に述べた獲得数の最大化にはなりません。実際、コラムページや悩み解決記事を読んでそのまますぐサイトから出ていってしまう人は90%にも及びます(当社調べ)。

つまり、10人中9人は記事を読んで出ていってしまうのです。ましてや出ていかずにコンバージョンまでしてくれるなんて夢のまた夢です。実際ほとんどのサイトのコラムページでコンバージョン数ゼロ、というのが現実でしょう。
そこで重要になるのが、先ほども触れたクリエイティブやシナリオです。せっかく“有益な情報の提供”を享受してもらえたなら、そのまま畳みかけるように感動を訴求する必要があるのです。
悩みに対する共感を促進し、“有益な情報の提供”を提示したら、次に必要なのは“それで実際に成功した人の声”です。もっと言えば“それでサービス利用して実際に成功した人の声”なのです。大事なのでもう一度言いますーー“それでサービス利用して実際に成功した人の声”です。

そして、この“それでサービス利用して実際に成功した人の声”をどうクリエイティブ(表現)するかが最重要で、目線が対象者側(利用者側)にどこまで寄り添った内容になっているか、でコンバージョンの最大化が変わります。受け手に対して「あなたのように同じ悩みを持っていた人がこうなりましたよ」というクリエイティブが重要なのです。この訴求や説明、アプローチをするからこそ流入者は実感への期待値が広がり、問い合わせに繋がるのです。 具体的な考え方のヒントはこちらです。簡単そうに感じますが、実は非常に奥が深くここでは書ききれません(こちらの説明に関しては別途ご相談ください)。

  • メリットではなくベネフィットを売る
  • 商品ではなく、“なりたい自分”や場面(局面)を売る
  • 必要性だけでなく、衝動を刺激する
  • これらが訴求できるページは主に「利用者の声」「こんな時に便利」「よくある質問」の3カテゴリ内

しかしながら、実際ほとんどのサイトでは「私たちのサービスはこういう内容です。ですので、こういう人に便利でしょう」程度の訴求をサービスページに記載するだけです。これでは「私たちのサービスに、もしも興味があるのなら、問い合わせしてきてもいいよ」とテキトーに案内しているだけです。訴求と案内は違いますし、そんな姿勢で問い合わせが増えるはずがありません。言われれば分かるような、こんな当たり前のことが出来ていないサイトが非常に多いです(非常に多いからこそ、この当たり前のことが流入者に刺さり、実際に成功しているサイトがいくつもあるわけなのですが)。

では、なぜこの当たり前のことが出来ないのか、答えは簡単です。この設計をすべき立場の人が忙しいからです。もう私は言い切ってしまいます。忙しいからです。会社員として勤務し「サイトをとにかく早く作って体裁を整えなきゃ」「他に採用サイトも作らなきゃ、リスティング広告もやらなきゃ、アフィリエイトの承認作業もやらなきゃ」「上司への効果検証レポートを提出しなきゃ」「予算会議資料を作らなきゃ」等、担当する人にはやるべきことが沢山あって、コンバージョンを増やす設計をすることまで頭と手が回らないからです。この当たり前の方法論ややり方が分かっていても、具体的に自社の場合のクリエイティブを考える余裕もないし、そういう設計をするには、ライター、デザイナー、コーダー、情報システム部、アップ作業、他ページとの調整…等色々と折衝しなければならないことが多くあるからです。物理的にやらなければならないことが多い場合、どうしてもクリエイティブやシナリオ等、目に見えない定性的な価値は後回しになってしまうのだと思います。

そういう時こそ外部ベンダーを利用しましょう。外部ベンダーは時間と工数による悪循環を好循環化するきっかけを作ってくれます。大きな費用をかける必要はありません。きっかけとなるマーケティング施策や仕組みを作ってくれるだけで良いわけです。ベンダーはそういう好循環化のために活用するものです。そして攻略法や最適解を代行して追求してくれます。

ちなみに、ただの代行業者ではあまり意味がなく、ただ発注費用を人件費と引き換えにするだけですので、しっかりと追求してくれるプロの代行業者に依頼するようにしましょう。私たちはサイト構造から見据え、どの部分にどういうページが必要か、ディレクトリ構造や内部リンク構造、戦略・シナリオ・コンテンツ案のご提出まで代行しますので、ぜひご相談ください。

サイト構造分析案
 

ちなみに、仮説を手っ取り早く検証できるよう、スモールスタート(小さく安く)したい会社様向けに、Webサイトを変えずに問い合わせが増える仕組みと仕掛けを作り、効果と検証の両方を得られる当社オリジナルサービスを提供しています。また好循環化するために必要な受け皿(資料請求用の資料検証、問い合わせフォームの最適化検証、サービス内容検証)の分析も行っています。まずは、ご担当されているサイトにはどういったクリエイティブが考えられるか、私たちにご相談ください。そして、どういう事前準備や投資が必要かもご相談ください。私たちはそのご相談に対して無料でご回答・ご提案しています。まだ始まっていない段階で費用を頂戴することは致しません始める際にはお見積りいたしますが、何を始めれば良いかが分かるまでは無料で対応していますので、安心してお問い合わせください。


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